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伝統の森​とは

Project for Wisdom from the Forest(PWF)

研究所は若い世代にその伝統を伝え、合わせその活性化を目指している。そのなかで、織物の伝統は豊かな自然の中で育まれてきたことを学んできた。伝統の織物の復活は、それを包み込む自然環境を抜きにして考えることはできないこと。そんな自然の恵みを返す、双方向の作業が今必要なのだと、村人の話を聞きながら感じてきた。そんな営みが伝統のなかで人々の経験として培われてきた。

 

昔は村人が手を伸ばせば届くところにラックの巣や染め材となる植物が豊富にあった。そんなラックカイガラムシが育つ自然環境の再生が絣の色を再生することにつながる。むかしはどの村にもあった、そんな村人の生活を支えていた小さな森。それは生きた森。そんな森を研究所では伝統の森と呼び始め、その森を再生する計画を立て始めた。それが、シェムリアップ「伝統の森計画」。

​2002年、森本とタコー村から来た若者の総勢23名で開墾を始めた「伝統の森」には、2023年現在、スタッフやその家族を含む総勢100名以上が暮らす村に成長した。

伝統の森の成り立ち

1999年11月、僕は飛行機でプノンペンからバンコクに向かっていた。タイとの国境には山脈が走っていて、窓の下には深い森が見えた。そのとき、「森」というキーワードが浮かび、「森をつくろう」とひらめいた。

 

すぐにそのイメージをノートにスケッチした。豊かな森があり、森に囲まれるように村があり、その村では母から娘へと織物の技術が継承されていく。このスケッチは、今の村とほぼ同じなんだよ。

 

自由に生きていいんだよ」P132より

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​森本が書いた伝統の森のスケッチ

始めに5ヘクタールの土地を取得した時
ここは灌木の茂みがあるだけの荒れ地だった

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